八転び七起き

はじめましてKRZです。

2021年5月11日

もしも絶対に地震が起こることとその日時と震源地を事前にしっていたらどうするだろう。ふとそんなことを考えてみた。まずは110番に通報だろうか。いや警察は地震の担当ではない。地震の担当はどちらかというとやはり119番だろう。しかしまだ火事は起きていない。だれも怪我もしていない。しかし自分が得た情報であれば間違いなく5月11日の正午12時に東京都庁の地下を震源地とした首都直下型の地震が起こるはずである。それまでにどうにかして地震が起きることを一人でも多くの人々に伝える義務がある。もしもこのことを黙っていて後になって後悔はしたくないと誰もがそう思うだろう。何十年か経って自分が爺さんになったころにこっそりと「実はあの地震のことをわしは知っていたんじゃ、婆さんよ」なんて告白するのはあまりにも不謹慎である。婆さんだって爺さんに急にそんなことを言われても返答に困るだろう。「誰にも言えなかった気持ちはつらいほどわかりますよ」とでも答えればいいのだろうか。内緒話を告白されるならまだもう少しましなことがあると思う。例えば、内緒で婆さんの財布からこつこつ小銭を盗んで貯めていたら武蔵野銀行の口座に一億円のへそくりが貯まったとか。他にも裏山の畑を何年も掘り続けていたら石油が出てきたとか。いいことばかりではなく。実は婆さんに隠れて30年も刑務所に入っていたことがあるとか。さらには婆さんに黙って選挙に出てアメリカの大統領になろうとして落選したとか。どれも首都直下地震に比べれば隠すほどのことでもないようであり、しかし地震よりもサプライズ感は強い。しかも「え、それで続きは・・・?」と聞きたくなる話でもある。きっと婆さんも興味をもって真剣に話を聴いてくれるだろう。地震のことなんて話されてもなにも質問すら思いつかないのである。しかもその地震で誰一人として怪我もしていないし、被害はなかったのだ。ここまで話すと婆さんも「え、もしかして爺さんが東京を救ったんか?」と思うかもしれない。「婆さんよ、わしはあの地震から東京を救ったんじゃ」。