八転び七起き

はじめましてKRZです。

2021年6月5日

昨日はひどく風が強い日だった。雨も降っていたから黒いこうもり傘をさしていたのだが、強風で傘が飛ばされそうになったのでとっさに握る手の力を入れすぎて傘の柄をへし折ってしまった。というのは嘘であるが、傘が真上に反り返ってしまいそのまま戻さずにさしていたら10リットルくらい雨水が溜まってしまった。というのは嘘であるが、ビル風の吹き荒れる場所で気が付くと真上からの強風でほぼ閉じてしまった傘のなかに閉じ込められてしまい前も見えずにそれでも歩んでいる状態になった。片手には傘をもち、もう片手にはコンビニで買ったランチがある。昼前のことだ。しかもコンビニ袋をけちって裸のままでサラダとパスタを2段重ねで持っていてしかもそのうえには割りばしがあったので両手をサラダとパスタと箸に添え、さらに傘が倒れないように必死に支えている。さらにその時にボクはスマホでライフコーチングの書籍をオーディブルで聞いていたのだが、ちょうどそのタイミングで「あなたはどこに向かおうとしているのでしょうか・・・」というコーチとクライアントのやり取りのシーンが読み上げられた。「まるで真っ暗な夜道を歩いている気分です」。まったく同感である。人生のトラブルなどは比喩を交えて表現するのがいいとナレーターが読み上げた。確かに深く共感のできる状況である。人生に例えなくともいま目の前は真っ暗である。このような状況を他にどのような比喩で表現すればいいのだろうかと考えてみた。「もうこれ以上一歩も進めない状況でしたがなんとかコンビニランチをもって生還しました。こんな時には励ましてくれるコーチがとても励みになりますね。あとコンビニ袋があれば完璧です」と言えると100点満点だろうか。いやこれではクライアント役のセリフである。ボクはコーチングの勉強をしているのでコーチのセリフを考えなくてはいけない。そこで考えてみた。「それは大変な強風でしたねえ。しかしあなたの苦労のおかげでコンビニ袋が減ったわけですね。あなたは何かを学びましたか?」となり、その後にはきっとクライアントはこういうだろう。「大変重要な気づきがありました、それはコンビニ袋にどれだけ自分は頼っていたかということです。とてもよい学びでした。」いやしかし次に風が強い日があったら間違いなく5円を支払ってでもコンビニ袋を買うべきであろう。無事にオフィスに戻ってポケットのなかに以前5円で買ったコンビニ袋が入れてあったことに気づいた。早く気づきたかった。